弘泉堂鍼灸接骨院
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ウイルス捕食
2020年10月19日 [動物のこと]
お疲れ様です。院長です。

10月19日の月曜日でございます。

10月も後半戦に入り、だいぶ寒くなってきましたよね。

今年は思いのほか、秋がキチンとやってきてますし、良い感じの季節を楽しめてます。

まぁ、もう数週間で寒くなりだし、そこからはついに冬がくるわけですが、今年はどんな冬になるのかねぇ…。

まずは、もうすぐハロウィンやんね。

これ、毎年渋谷で若者が大騒ぎして、警察出動ってんで話題になりますが、今年はさすがに密は避けないとねぇ。

これから、クリスマスだ、忘年会だと人が集うイベントがたくさんありますし、年末年始は、初詣ってな大密も待ってます。

わたくし院長的には、今年は初詣もナシでいいんじゃないのと思いますが、政府はこの初詣に対して、何らかの制限は設けるんでしょうかね。

ほっといたら、やはりそこいら中で密が発生して、感染拡大に繋がると思うんですが、みな個々に自粛しますかね。

どうなりますか、今後の展開を待ちましょう。

ってことで、今年はウイルスに始まり、ウイルスに終わりそうですが、今日のネタもそんなウイルスがらみのお話しです。

自然界は食うか食われるかの弱肉強食の世界です。

食物連鎖のモデルによれば、生命は生産者、消費者、分解者のいずれかの役割を担っており、食いつ食われつの関係にあるわけです。

ま、人間を除いてはね。

ではウイルスはどうでしょうか?

ウイルスは生物とは区別されていますが、細菌とよく似た構造を持つ仲間も存在します。

そんな彼らは食物連鎖の世界と無縁でいることができるのでしょうか?

大気や海洋にはウイルス性バイオマスが漂っており、そこには生物にとっても有用な栄養が詰まっています。

ならば、それをエサとして食べている生き物がいないことの方が不思議ですよね。

生物がウイルスを食い、それをエネルギーや栄養素に変えていることを示すはっきりとした証拠はこれまで発見されてませんでしたが、このほどついにその有力な証拠が見つかったそうなんです。

アメリカ・ビゲロウ海洋科学研究所をはじめとするグループは、北アメリカ東海岸にあるメイン湾と地中海で1700ほどのプランクトン細胞を採取し、そこに含まれているDNAの構成を分析しました。

当然ながらDNAで一番多かったのはプランクトン自身のもので、地中海で採取したサンプルについては、そのプランクトンが食べたと思われる細菌のDNAが、およそ半分を占めていたそうです。

ですがメイン湾のサンプルについては、その割合が19%とかなり少なかったそうなんです。

かわりに多かったのがウイルスのDNAでした。

メイン湾で採取したプランクトンのDNA配列を解析したデータには、50種以上のウイルスの遺伝子の断片が含まれていたそうなんです。

そうしたウイルスのDNA配列のほとんどは、「バクテリオファージ」という細菌に感染して増殖するウイルスのものでした。

海の原生生物にとって細菌は一般的なエサとなってます。

もし食べた細菌がウイルスに侵されていたのだとすれば、その体内からウイルスのDNAが見つかったとしてもなんら不思議はありません。

しかしメイン湾で採取された「コアノゾア門」と「ピコゾア門」という、単細胞生物の仲間は少々話が違いました。

多くの場合、その体内から細菌性DNAが見つからなかったんです。

となると、バクテリオファージに感染した細菌を食べたことで、そのDNAが取り込まれたと説明することはできません。

さらに重要なのは、コアノゾアとピコゾアというまったく門が異なる原生生物から、ほぼ同じウイルスの配列が見つかっていることです。

このこともやはり、ウイルスの侵入経路が感染した細菌である可能性を低くしています。

こうしたことは、あくまで状況証拠でしかありませんが、指や口の周りにお菓子のカスをつけた人を見つけたようなもので、2種の生物がウイルスを食べていた可能性は限りなく高いと思ってかまわないという話なんですな。

研究グループによると、ウイルスはリンと窒素が豊富で、炭素を豊富に含むエサの補助食品として有益なのかもしれないということなんですね。

またピコゾアについて言えば、この発見によって、ほんの数マイクロメートルしかないこの小さな生物が何を食べているのかという謎の解明にもつながるかもしれないそうです。

バクテリオファージを食べている生物がいるという発見は、生態系における栄養の流れに関する従来のモデルを大きく変化させる可能性もあるようなんです。

細菌と原生動物の体内にある栄養は、より大きな生物に食われることで食物連鎖の上部へ向かって流れるものだと考えられています。

こうした食物連鎖にはウイルスも関与しています。

ウイルスに感染した海洋の微生物は、ほかの生物に食われる前に破壊されてしまい、それが持っていた有機物質を海底へと散らします。

その一部は海底に積もり、一部は微生物によって食われ栄養になります。

これを「ウイルス短路」といい、生態系におけるウイルスの役割だとされていたわけです。

がしかし、そのウイルスもまた食われることがあるのだという新発見は、こうした生態系モデルにいくらかの修正を迫ることになる可能性があるわけですな。

まぁ、ウイルスの話題で持ち切りの昨今ですが、こんな話もたまにはええやろ(笑)

ウイルスを食っちゃう生物がもしいるなら、コロナウイルスも、インフルエンザも食ってくれたらいいのにねぇ。

と言っても、人間はいわゆる生態系の「外」にいる生物ですから、その他の生物からしたら消えて欲しいと思ってるでしょうけどね。

ではまた〜。


021019


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