2019年10月17日 [からだのこと]
Super bug(スーパー耐性菌)2
お疲れ様です。院長です。
10月17日の木曜日でございます。
さすがに寒い日が出てきましたねぇ。
今年は何だか、寒くなるのが早い気がするんですが、そうでもないですか?
予報では、今年の紅葉は例年より遅いってなことを言うてた気がするんですが、そうでもなさそうな気もせんでもないですよね(笑)
わたくし院長の衣替えも、今年は比較的早めでしたし、何となくですが、今年の冬は寒くなるんじゃないのかなぁ的に思っておりますのことよ。
そんな紅葉前の小春日和、今日も元気にネタ突入といきましょう。
以前、と言いましてもかなり前、2016年の6月ですから、3年以上前ですがこのブログで「薬剤耐性細菌」(スーパーバグ)のお話をしたことがあるんですが、覚えてる人などいないでしょう(笑)
この「薬剤耐性細菌」とは、簡単に言うと抗生物質の乱用により、抗生物質が効かなくなり非常に厄介な感染症を引き起こす細菌のことを指しています。
薬剤耐性菌(スーパーバグ)の広まりは、現代の医療にとって最大の脅威のひとつとされています。
抗生物質が効かなくなるため、感染症がどんどん治りにくいものとなっており、薬剤耐性菌が原因による死亡はすでに世界で年70万人に達しているんです。
もしこのまま薬剤耐性菌の広まりを効果的に食い止める方法がわからないままであれば、2050年までには年1000万人が治療できなくなってしまった病気によって死ぬかもしれないっていう恐ろしいデータもでてるそうなんですよ。
これは、がんによる死者を上回る数字で、人類にとっては非常に脅威なわけですな。
では、なんでこういった厄介なものが出来てしまうかと言いますと、まずは細菌が抗生物質への耐性を身につける方法として、ゲノム(遺伝情報の全体・総体)を変化させるというものがあります。
こうすることで細菌は、たとえば抗生物質を排出したり分解できるようになったりするんだそうです。
あるいは免疫系から隠れるために、成長や分裂を止めてしまうこともあります。
しかしイギリス・ニューカッスル大学の研究グループによる論文では、もうひとつ、これまであまり知られていなかった方法で耐性を身につけることもあるということです。
それは細菌そのものが変形して免疫や抗生物質の目をくらますという、遺伝的な変化を必要としないやり方です。
基本的にあらゆる細菌は細胞壁にかこまれています。
これはぶ分厚いジャケットのようなもので、環境から受けるストレスから細菌を守ったりその細胞自体が破裂することを防いだりしています。
また細菌に一定の形(球状や棒状など)を与えており、効率よく分裂できるようにもしています。
一方、人間の細胞に細胞壁はなく、そのため、人体の免疫系は自分とはまるで違う細菌を簡単に見つけることができるわけです。
さらにペニシリンのような抗生物質が細菌を効果的に殺しつつそれでいて人体には無害であるのも、この細胞壁を標的にしているからなんですね。
しかし、細胞壁がなくても細菌は生きていられることがあります。
周囲の条件のおかげで破裂しないですむ場合、細菌は「L型」という細胞壁のない状態に変形することがあるそうなんです。
実験などでは、そうした細菌にとって安全な環境は糖によって作られます。
ですが人体内で細菌が変形するきっかけとなるのは、細胞壁を標的にする抗生物質や特定の免疫分子なんだそうです。
つまり、細胞壁を持たない細菌は、ひ弱で形をなくしてしまいがちですが、そのかわりに免疫系から発見されにくくなったり細胞壁を標的とする抗生物質がまったく効かなくなったりするというメリットがあるわけなんです。
かねてからぶり返す感染症の原因は、細菌がL型に変形することで免疫系や抗生物質から隠れてしまうことなのではないかという説はありました。
しかし、そうはっきりと断定するための証拠がなかったんですが、今回の英ニューカッスル大学の研究グループによって初めて証明されました。
尿路感染症に関係する細菌の研究から、大腸菌やエンテロコッカス(腸球菌)がL型に変形して生き延びていることが明らかになったそうなんです。
これは手ごわい奴らだねぇ。
この耐性菌、遺伝子を書き換えるわ、細胞レベルで変形するわ、とても追いきれるもんやないですな。
しかし、今回の研究でも耐性菌がどうやって耐性を持つのかのプロセスがかなり暴かれました。
これから、人類の反撃が始まるでしょう。
ってより、本当に反撃していかないと先ほど話したように、2050年までに年1000万人が死亡するようになるわけですからね。
2050年…
か、かろうじて生きてるか…
いや、微妙やな(笑)
ま、とにかくこういった細菌達は放っておくと何をしでかすか分かりませんので、早急にやっつけて下さい。
2050年かぁ…(笑)
なんとか、こいつらの最後を見届けてから死にたいですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
10月17日の木曜日でございます。
さすがに寒い日が出てきましたねぇ。
今年は何だか、寒くなるのが早い気がするんですが、そうでもないですか?
予報では、今年の紅葉は例年より遅いってなことを言うてた気がするんですが、そうでもなさそうな気もせんでもないですよね(笑)
わたくし院長の衣替えも、今年は比較的早めでしたし、何となくですが、今年の冬は寒くなるんじゃないのかなぁ的に思っておりますのことよ。
そんな紅葉前の小春日和、今日も元気にネタ突入といきましょう。
以前、と言いましてもかなり前、2016年の6月ですから、3年以上前ですがこのブログで「薬剤耐性細菌」(スーパーバグ)のお話をしたことがあるんですが、覚えてる人などいないでしょう(笑)
この「薬剤耐性細菌」とは、簡単に言うと抗生物質の乱用により、抗生物質が効かなくなり非常に厄介な感染症を引き起こす細菌のことを指しています。
薬剤耐性菌(スーパーバグ)の広まりは、現代の医療にとって最大の脅威のひとつとされています。
抗生物質が効かなくなるため、感染症がどんどん治りにくいものとなっており、薬剤耐性菌が原因による死亡はすでに世界で年70万人に達しているんです。
もしこのまま薬剤耐性菌の広まりを効果的に食い止める方法がわからないままであれば、2050年までには年1000万人が治療できなくなってしまった病気によって死ぬかもしれないっていう恐ろしいデータもでてるそうなんですよ。
これは、がんによる死者を上回る数字で、人類にとっては非常に脅威なわけですな。
では、なんでこういった厄介なものが出来てしまうかと言いますと、まずは細菌が抗生物質への耐性を身につける方法として、ゲノム(遺伝情報の全体・総体)を変化させるというものがあります。
こうすることで細菌は、たとえば抗生物質を排出したり分解できるようになったりするんだそうです。
あるいは免疫系から隠れるために、成長や分裂を止めてしまうこともあります。
しかしイギリス・ニューカッスル大学の研究グループによる論文では、もうひとつ、これまであまり知られていなかった方法で耐性を身につけることもあるということです。
それは細菌そのものが変形して免疫や抗生物質の目をくらますという、遺伝的な変化を必要としないやり方です。
基本的にあらゆる細菌は細胞壁にかこまれています。
これはぶ分厚いジャケットのようなもので、環境から受けるストレスから細菌を守ったりその細胞自体が破裂することを防いだりしています。
また細菌に一定の形(球状や棒状など)を与えており、効率よく分裂できるようにもしています。
一方、人間の細胞に細胞壁はなく、そのため、人体の免疫系は自分とはまるで違う細菌を簡単に見つけることができるわけです。
さらにペニシリンのような抗生物質が細菌を効果的に殺しつつそれでいて人体には無害であるのも、この細胞壁を標的にしているからなんですね。
しかし、細胞壁がなくても細菌は生きていられることがあります。
周囲の条件のおかげで破裂しないですむ場合、細菌は「L型」という細胞壁のない状態に変形することがあるそうなんです。
実験などでは、そうした細菌にとって安全な環境は糖によって作られます。
ですが人体内で細菌が変形するきっかけとなるのは、細胞壁を標的にする抗生物質や特定の免疫分子なんだそうです。
つまり、細胞壁を持たない細菌は、ひ弱で形をなくしてしまいがちですが、そのかわりに免疫系から発見されにくくなったり細胞壁を標的とする抗生物質がまったく効かなくなったりするというメリットがあるわけなんです。
かねてからぶり返す感染症の原因は、細菌がL型に変形することで免疫系や抗生物質から隠れてしまうことなのではないかという説はありました。
しかし、そうはっきりと断定するための証拠がなかったんですが、今回の英ニューカッスル大学の研究グループによって初めて証明されました。
尿路感染症に関係する細菌の研究から、大腸菌やエンテロコッカス(腸球菌)がL型に変形して生き延びていることが明らかになったそうなんです。
これは手ごわい奴らだねぇ。
この耐性菌、遺伝子を書き換えるわ、細胞レベルで変形するわ、とても追いきれるもんやないですな。
しかし、今回の研究でも耐性菌がどうやって耐性を持つのかのプロセスがかなり暴かれました。
これから、人類の反撃が始まるでしょう。
ってより、本当に反撃していかないと先ほど話したように、2050年までに年1000万人が死亡するようになるわけですからね。
2050年…
か、かろうじて生きてるか…
いや、微妙やな(笑)
ま、とにかくこういった細菌達は放っておくと何をしでかすか分かりませんので、早急にやっつけて下さい。
2050年かぁ…(笑)
なんとか、こいつらの最後を見届けてから死にたいですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院