2019年03月20日 [からだのこと]
腸内フローラと鬱
お疲れ様です。院長です。
3月20日の水曜日でございます。
水曜日は、当院は休診日とさせていただいておりまして、明日が春分の日ってことで、珍しく連休なんですよね。
まぁ、連休だからと言って特に何をするでもないですが、春分の日って位ですからもう春だねぇ…。
ちなみに、春分の日、昼の時間と夜の時間が同じになるってことなんですが、実際には昼の方が夜よりも長いそうなんです。
日本付近では平均して、昼が夜よりも約14分長いそうです。
春分の日を中心にはさんで前後7日間が春の彼岸ってことで、春分の日を境に次第に昼の時間が長くなり、春が本格的になるわけです。
ま、つまりは、明日から春ってことですわ。
そんな春ウララな休日ですから、どこかへ出掛けりゃ良いんですが、これからの時期、京都市内はうろつくもんじゃござんせん。
どこへ行っても人だらけですからねぇ…。
おまけに花見シーズンに入れば、道が混んで大変ですから、この時期は動いても徒歩圏内がベストです。
わたしゃ、休日でも基本徒歩5分のとこにあるジムへ行き、へとへとになって帰ってくるってパターンですが、まぁこう見えても充実してます(笑)
充実と関係あるかは微妙ですが、今日のネタは、うつ病と腸内細菌の関連性が発見されたっていうベルギーの研究のお話でもしてみようかと思います。
人間の腸の中には、様々な腸内細菌が潜んでいて、消化器の健康から自己免疫疾患まで、さまざまな健康状態を左右しています。
ですが、それだけではなく、それら腸内細菌叢(腸内フローラ)はじつは脳の機能ともつながりがあることが分かってきています。
わたくしも、2017年の夏にブログで、腸内フローラと脳の関係のお話を書いてます。
で、今回発表された研究論文によれば、腸内にいる細菌は、うつ病にまで影響を与えているそうなんですよ。
ベルギー、ルーヴェン・カトリック大学のイェルン・ラース氏らは、ヨーロッパ人の患者2000人以上の腸内細菌を対象に、細菌フローラとメンタルヘルスとの関係について調査したそうです。
すると、うつ病の患者の腸内には、コプロコッカス属とディアリスター属の細菌がほとんどいないことが判明したんだそうです。
まぁ、コプロコッカスもディアリスターも聞いたこともおまへんが、なんせ特定の細菌が、うつ病患者には存在しないってことなんですね。
さらに、腸内細菌532株のゲノムを解析し、それらが神経伝達物質(神経間の通信を行う化学物質)を作ることができるのかどうかも確かめました。
するとその結果、9割以上の細菌が1つ以上の神経伝達物質を作り出す能力を持っていることが判明したんだそうです。
ちょっと話がややこしくなってきたので、神経のお話を先にちょっとしときましょう。
人体の中で一番長い神経は、脳幹から腸の一番下の部分にまで走る迷走神経という脳神経です。
この神経は双方向に流れる高速道路のようなものだと考えられていて、脳から腸へ、あるいは腸から脳へと信号が行き交っていると考えられています。
ラース氏によると、この機能は、腸内細菌が作り出した神経伝達物質でメンタルヘルスを左右するための経路だと…
ほとんどすべての腸内細菌が神経伝達物質を作り出すことができ、仮にそれらの化学的メッセージが脳の受容体にまで届くのだとすれば、腸内細菌が人の気分や行動に影響を与えるのも当たり前なのかもしれません。
ただし、そもそも特定の腸内細菌がいなくなったからうつ病になったのか、それともうつ病だからそれらの細菌がいなくなったのか、その因果関係については今のところ不明なままなんですが…
ですが、ここまで研究がすすめば、何らかの関係性が見える可能性は十分にあると思います。
腸と脳が繋がっていて、なんらかの伝達が行われているであろうことは、おそらく間違いがないでしょうし、そうなると腸内細菌、個々の「役割」が必ずあるはずですからねぇ…。
うつ病に関係がある腸内細菌がいるとしたら、その逆に気持ちが高揚するような腸内細菌も存在してるかもしれません。
その細菌が増えると、やる気が出るとかいう効果があるのなら、やはりそんな細菌は増やしたいもんねぇ…。
この腸内フローラと脳との関係も、徐々に解明されてきております。
これからの研究に期待ですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
3月20日の水曜日でございます。
水曜日は、当院は休診日とさせていただいておりまして、明日が春分の日ってことで、珍しく連休なんですよね。
まぁ、連休だからと言って特に何をするでもないですが、春分の日って位ですからもう春だねぇ…。
ちなみに、春分の日、昼の時間と夜の時間が同じになるってことなんですが、実際には昼の方が夜よりも長いそうなんです。
日本付近では平均して、昼が夜よりも約14分長いそうです。
春分の日を中心にはさんで前後7日間が春の彼岸ってことで、春分の日を境に次第に昼の時間が長くなり、春が本格的になるわけです。
ま、つまりは、明日から春ってことですわ。
そんな春ウララな休日ですから、どこかへ出掛けりゃ良いんですが、これからの時期、京都市内はうろつくもんじゃござんせん。
どこへ行っても人だらけですからねぇ…。
おまけに花見シーズンに入れば、道が混んで大変ですから、この時期は動いても徒歩圏内がベストです。
わたしゃ、休日でも基本徒歩5分のとこにあるジムへ行き、へとへとになって帰ってくるってパターンですが、まぁこう見えても充実してます(笑)
充実と関係あるかは微妙ですが、今日のネタは、うつ病と腸内細菌の関連性が発見されたっていうベルギーの研究のお話でもしてみようかと思います。
人間の腸の中には、様々な腸内細菌が潜んでいて、消化器の健康から自己免疫疾患まで、さまざまな健康状態を左右しています。
ですが、それだけではなく、それら腸内細菌叢(腸内フローラ)はじつは脳の機能ともつながりがあることが分かってきています。
わたくしも、2017年の夏にブログで、腸内フローラと脳の関係のお話を書いてます。
で、今回発表された研究論文によれば、腸内にいる細菌は、うつ病にまで影響を与えているそうなんですよ。
ベルギー、ルーヴェン・カトリック大学のイェルン・ラース氏らは、ヨーロッパ人の患者2000人以上の腸内細菌を対象に、細菌フローラとメンタルヘルスとの関係について調査したそうです。
すると、うつ病の患者の腸内には、コプロコッカス属とディアリスター属の細菌がほとんどいないことが判明したんだそうです。
まぁ、コプロコッカスもディアリスターも聞いたこともおまへんが、なんせ特定の細菌が、うつ病患者には存在しないってことなんですね。
さらに、腸内細菌532株のゲノムを解析し、それらが神経伝達物質(神経間の通信を行う化学物質)を作ることができるのかどうかも確かめました。
するとその結果、9割以上の細菌が1つ以上の神経伝達物質を作り出す能力を持っていることが判明したんだそうです。
ちょっと話がややこしくなってきたので、神経のお話を先にちょっとしときましょう。
人体の中で一番長い神経は、脳幹から腸の一番下の部分にまで走る迷走神経という脳神経です。
この神経は双方向に流れる高速道路のようなものだと考えられていて、脳から腸へ、あるいは腸から脳へと信号が行き交っていると考えられています。
ラース氏によると、この機能は、腸内細菌が作り出した神経伝達物質でメンタルヘルスを左右するための経路だと…
ほとんどすべての腸内細菌が神経伝達物質を作り出すことができ、仮にそれらの化学的メッセージが脳の受容体にまで届くのだとすれば、腸内細菌が人の気分や行動に影響を与えるのも当たり前なのかもしれません。
ただし、そもそも特定の腸内細菌がいなくなったからうつ病になったのか、それともうつ病だからそれらの細菌がいなくなったのか、その因果関係については今のところ不明なままなんですが…
ですが、ここまで研究がすすめば、何らかの関係性が見える可能性は十分にあると思います。
腸と脳が繋がっていて、なんらかの伝達が行われているであろうことは、おそらく間違いがないでしょうし、そうなると腸内細菌、個々の「役割」が必ずあるはずですからねぇ…。
うつ病に関係がある腸内細菌がいるとしたら、その逆に気持ちが高揚するような腸内細菌も存在してるかもしれません。
その細菌が増えると、やる気が出るとかいう効果があるのなら、やはりそんな細菌は増やしたいもんねぇ…。
この腸内フローラと脳との関係も、徐々に解明されてきております。
これからの研究に期待ですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院