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2018年03月11日 [からだのこと]

(54)サンデーイルネス(仮)過敏性腸症候群について

お疲れ様です。院長です。

3月11日のサンデーイルネスでございます。

3月も前半戦は終了となり、いよいよ春うららでございます。

まだ肌寒いんですが、昼間の陽気などもう春を感じさせる日差しになってるもんね。

例年通りなら、再来週あたりには桜も開花しだす頃ですから、そりゃ春ですよ。春。

まぁ、わたくし院長は、人混みがあまり得意ではないので、花見とかはわざわざは行きませんが、そこここの道に生えてる桜を眺めながら歩ける季節は最高ですよね。

毎年言うてますが、二条駅の桜を毎日眺めて、春を感じておりますのことよ。

そんな楽しみを控えた本日のイルネスですが、今日は「か」ってことで「過敏性腸症候群」という疾患について解説していきたいと思います。

ではまず、過敏性腸症候群とは、どんな病気かってことからですが、こいつがまた少々厄介な病気で、腸の検査や血液検査で明らかな異常が認められないにもかかわらず、腹痛や腹部の不快感を伴って、便秘や下痢が長く続く病気なんですね。

以前は過敏性大腸(かびんせいだいちょう)といわれていましたが、小腸を含めた腸全体に機能異常があることがわかってきたため、過敏性腸症候群と呼ばれるようになりました。

もう、これはやたら日本人には多い疾患なんですね。

そもそも日本を含む先進国に多い病気で、日本では10〜15%に認められ、消化器科を受診する人の3分の1を占めるほど、頻度の高い病気なんです。

発症年齢は20〜40代に多く、男女比は1対1.6で、やや女性に多くみられます。

便通の状態により、便秘型、下痢型、交代型の3つに分類されますが、男性では下痢型、女性では便秘型が目立つようです。

では、原因は何かってことですが、「消化管運動異常」、「消化管知覚過敏」、「心理的異常」の3つが認められます。

ただ、これらの異常を引き起こす真の原因がわかっていません。

一部の患者さんでは、感染性腸炎のあとに発症することが明らかになっており、何らかの免疫異常が関わっている可能性も指摘されています。

はい。

原因不明の腹痛からの下痢、便秘。

これをストレス性と呼ばずしてなんと呼ぶ(笑)って感じ。

もちろん、ストレスも要因の一つなんですが、それだけではないようなので、複雑に要因が絡み合っての発症と考えられます。

そして、主な症状は、腹痛もしくは腹部不快感と便通異常です。

腹痛は、左下腹部に最も多くみられますが、部位が一定しないものも少なくありません。

腹痛の症状は、発作的に起こる疝痛(せんつう)(さし込むような痛み)、または持続性の鈍痛のいずれかで、便意を伴っていることが多く、排便後に一時的に軽快する傾向を示します。

一般的に、食事によって症状が誘発され、睡眠中は症状がないという特徴があるそうです。

その他、腹部膨満感、腹鳴(おなかがごろごろ鳴る)、放屁などのガス症状も比較的多くみられます。

また、頭痛、疲労感、抑うつ、不安感、集中力の欠如など、さまざまな消化器以外の症状もみられることがありますので、侮れません。

では、病型別にみていきましょう。


(1)下痢型

突如として起こる下痢が特徴です。突然おそってくる便意が心配で、通勤や通学、外出が困難になります。また、そうした不安がさらに病状を悪化させます。

(2)便秘型

腸管がけいれんを起こして便が停滞します。水分がうばわれた便はウサギの糞のようにコロコロになり、排便が困難になります

(3)交代型

下痢と便秘を交互に繰り返します。


うん。そのまんまやな(笑)

この下痢と便秘を繰り返すっていう症例は、「大腸がん」にもみられる特徴的な症状ですので、気をつけましょう。

で、診断の第一段階は、特徴的な自覚症状のパターンから、まずこの病気を疑うことです。

次に、似たような症状を示す他の病気(腸のポリープやがん、憩室、潰瘍性大腸炎、クローン病などの器質的疾患)がないことを検査で確認します。

つまり、こう言った症状の出る他の疾患をつぶしていき、何にも該当しなければ「過敏性腸症候群」と診断されるわけですから、ある意味検査には時間がかかります。

そりゃ、あらゆるものを排除しなければいけませんから…。

で、この「過敏性腸症候群」と診断されれば、治療していくわけですが、治療においては、「命に関わることはないが、経過が長く完全に治ることが少ない」というこの病気の性質を理解することが必要です。

また、症状の完全な消失にこだわらず、日常生活のなかで病気とうまく付き合っていくことも大切とされています。

過敏性腸症候群の治療は、(1)生活・食事指導、(2)薬物療法、(3)心身医学的治療、の3つが基本になります。

生活習慣のなかで、不規則な生活、睡眠不足、慢性疲労の蓄積、睡眠不足、心理社会的ストレスなど、この病気の増悪因子と考えられるものがあれば修正を試みます。

症状を悪化させる食品(大量のアルコール、香辛料など)の摂取はひかえましょう。

食物繊維の摂取は、便秘または下痢どちらのタイプにも有効なので積極的にとるべきです。

薬物療法が必要な場合は、高分子重合体、消化管運動調節薬、漢方薬などがまず投与されます。

まぁ、長い経過があり、日常生活に支障がない場合はセルフケアでも十分と考えられますが、通勤や通学、外出などの日常生活に影響が出てくる可能性もあるので、そこはしんちょうに治療していくべきでしょう。

とくに、前述した「警告徴候」が存在する場合には腸の精密検査を受けたほうがいいですからね。

この病気は、最後にこれ。って感じで仕方なく疾患名をつけた感が否めないんですが、問題はそこではなく、この病気の症状は、ほかの大きな病気に通じるという事。

つまりは、この「過敏性腸症候群」の症状が見受けられたら、ほかの疾患を疑い、キッチリ検査することが大事なわけです。

そして、検査の結果「過敏性腸症候群」と診断されたなら、どう治療していくかを考えればいいわけで、最初から「過敏性腸症候群」とかってな判断はしちゃいけませんよ。

この事実を知ってるだけで、あなたやあなたの周りの人を、救う事が出来るかもしれません。

まずは知識から。

今日も勉強になりましたねぇ(笑)

では、今週はこのへんで。

来週のイルネス辞典をお楽しみに〜



ityou



京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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