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2017年10月15日 [からだのこと]

(33)サンデーイルネス(仮)B型急性肝炎について

お疲れ様です。院長です。

10月15日のサンデーイルネス(仮)でございます。

ありゃりゃ。

10月も半分終わっちゃったよ。

ボチボチ紅葉も始まりそうで、秋深しって感じになってきましたがお変わりないですか。

先週から、「肝炎」についての解説をしていますが、今日はその中でも比較的有名な「B型肝炎」にスポットを当てていきましょう。

B型肝炎は、免疫力が整った青少年期以上の人がB型肝炎ウイルス(HBV)に初めて感染し、肝臓で炎症すなわち肝炎を起こす病気です。

致死的な劇症肝炎にならなければほとんどの人が完治します。

B型肝炎は、ウイルスの種類(遺伝子型)と感染する時期によって経過が大きく違ってきます。

実は、B型肝炎ウイルスは、日本固有のウイルスと海外から入ってきたウイルスに分けられます。

大人の場合、日本固有のB型肝炎ウイルスに感染しても、特殊な状態でなければ慢性化しませんが、海外のウイルスに感染すると約1割が慢性化するといわれています。

しかし、免疫力の発達していない乳幼児期に、B型肝炎ウイルスに感染すると抗体ができず、ウイルスは体のなかに存在し続けることになります。

これを持続性感染といい、これらの人をウイルス保有者(キャリア)といいます。

また最近、血液からウイルスが消えている人のなかで、感染の既往を示す抗体や中和抗体(HBc抗体、HBs抗体)が陽性の人に、免疫に影響を与えるような薬が投与されると、ウイルスが再び血液中に出現することがあることがわかりました。


では原因は何かってことですが、B型肝炎は、キャリアの血液や体液を介して感染します。

血液というと輸血による肝炎を思い浮かべますが、献血制度が導入され、ウイルスのチェックも厳しくなっているので、輸血による感染は現在ではほとんどなくなりました。

また、鍼治療、注射針・注射器の使い回しなども感染経路になっていましたが、衛生意識の向上により、これらもなくなりつつあります。

問題なのは、性行為による感染です。

血液中にウイルスがいると、精液、腟液や唾液などの体液中にもしみ出てきます。

したがって、性行為ではもちろん感染の危険があります。また、キスだけでも、稀だとは思われますが絶対に感染しないとはいえないようです。

交際している相手や結婚のパートナーがキャリアで、自分が抗体をもっていない場合は、感染の危険があります。

では症状の現れ方ですが、B型肝炎では、ウイルスに感染して約1〜3カ月の潜伏期間をおいて症状が現れます。

初期の症状は体がだるい、食欲がない、発熱、吐き気、嘔吐など、風邪に似た症状です。

その後、黄疸が現れ、茶褐色の尿や白っぽい便が出ることもあります。

B型肝炎は、基本的には完治します。しかし、免疫を抑える薬をのんでいるような特殊な場合やウイルスの種類によっては、慢性化する可能性があります。

また、1%以下といわれていますが、劇症肝炎と呼ばれる重い状態に進行する場合があります。

そのなかの6〜7割の人は致命的になります。劇症肝炎については再来週あたりに解説します。

では治療の方法ですが、基本的な治療は安静臥床です。

B型肝炎では、ラミブジンやエンテカビル水和物という強力な抗ウイルス薬が使われていますが、急性肝炎に対しての保険適応は認められていません。

重症・劇症化や慢性化が予想される時には、ウイルスを抑えるために使用されることがあります。

では最後に病気の予防という点ですが、A型肝炎と同じく、ワクチンや免疫グロブリンを注射する方法があります。

特定のパートナーがキャリアで、自分が抗体をもっていない場合でも、ワクチンを受けることで感染のおそれはなくなります。

これだけで防げるわけですから、まずは知ることが大事と言えるでしょう。

なにせ、キャリアといわれる状態の方は、ウィルスを持っているだけで、なんら普通なわけで検査しない限り分かりませんから…。

その検査ですが血液検査で、AST(GOT)、ALT(GPT)って値が高くなり、黄疸が現れている時期ではビリルビン値も高くなります。

診断には、症状と併せて、ウイルスマーカーを測ります。

ウイルスマーカーとはウイルスの本体である抗原(体にとって異物となるもの)と抗原の侵入によって体内でつくられる抗体のことです。

B型肝炎ウイルスにはいくつかの抗原があり、それぞれに抗体がつくられます。B型肝炎の診断では、これらのなかでHBs抗原とIgM型HBc抗体の測定が重要です。

ただし、B型肝炎ウイルスキャリアの人が急に肝障害を起こしてくる状態との区別は難しい場合もあります。

キャリアからの急性発症であれば一生経過をみる必要があるわけですから、慎重に区別しなければなりません。

というように、知ってしまえば防げる部分は多いです。

そして完治もできます。

なので、まずは知ること、そして検査することが非常に大事だということですね。

いかがでしたでしょうか。

今週は、B型肝炎について解説しましたが、来週はさらに「C型肝炎」、そしてちょいちょい出てくる「劇症肝炎」をその翌週に予定しております。

では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜




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京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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