2017年05月21日 [からだのこと]
(12)サンデーイルネス(仮)心筋梗塞について
お疲れ様です。院長です。
5月21日のサンデーイルネス(仮)でございます。
今回で12回目となり、およそ3ヶ月経ちましたねぇ…
少々は、みなさんのお役にたててるんでしょうかねぇ…
ま、ここに記しておけば、何かの時調べられるんでいつでも覗きに来てくださいな。
てことで、今週も小難しいイルネス辞典、いってみましょう。
今週は、先週の狭心症からの流れで「心筋梗塞」にいきたいと思います。
まぁ、そもそも狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患は、心臓を養う冠動脈の動脈硬化により血管の内腔が狭くなり、血液の流れが制限されて生じるわけです。
冠動脈が閉塞すると約40分後から心内膜側の心筋が壊死していきます。ざっくり言うとこれが心筋梗塞です。
壊死は次第に心外膜側へ波状に広がり6〜24時間後には貫璧性梗塞(壊死が心内膜から心外膜まで全層性に及ぶ)ものとなります。
この冠状動脈の動脈硬化が起きた場合でも、狭心症なら、心筋は壊死しないので、心臓本来のはたらきであるポンプ機能は正常に保たれます。
ですが、心筋梗塞では心筋が壊死しポンプ機能が障害されますから、心不全やショックを合併することもあり、かなりの予後不良と言えるでしょう。
最近の医学の進歩で急性心筋梗塞の死亡率は減少していますが、現在でも5〜10%程度とあなどれません。
急性心筋梗塞の半数には前駆症状として狭心症がありますが、残りの半数はまったく何の前触れもなしに突然発症するので、予知が難しいことが問題とも言えます。
つまり、心筋梗塞の前に狭心症の症状(特に胸痛など)が起きた場合は、予見もできますがってことやね。
何の前触れもなく、心筋が壊死とかしても誰も分かんないですし、気付いたときには手遅れって事にもなりかねません。
では、この恐ろしい心筋梗塞、原因は何か探っていきましょう。
って言っても、動脈硬化、狭心症ときての心筋梗塞ですから、大体の原因はかぶってきますよね。
従来、冠動脈の粥腫(おかゆ状の病変)は長年にわたって増大し、安定狭心症の状態から狭窄度の増大とともに不安定狭心症へ、さらには内腔が完全に閉塞することにより急性心筋梗塞を発症すると考えられてきました。
ですが最近では、不安定狭心症や急性心筋梗塞は、冠動脈壁の粥腫の崩壊とそれに引き続いて起こる血栓の形成のために冠血流が急激に減少するという共通の病態に基づいて発症するものと考えられるようになり、まとめて急性冠症候群と呼んだりもします。
ただし、すべてがこれら粥腫の崩壊に基づくものではなく、狭窄度が徐々に進行したもの、また日本では冠攣縮(れんしゅく・冠動脈の血管平滑筋の過剰な収縮)によるものも少なくありません。
とまぁ、言いだせばちょっと専門的になっちゃいますが、結局いくつか原因があるわけで、これ!と決めることはできないわけです。
ですが、粥腫は動脈硬化により形成されますし、この動脈硬化を防ぐことで、心筋梗塞の罹患率はかなり低下させられるわけですね。
動脈硬化は動脈が弾力性を失ってもろくなった状態で、基本的に、年齢とともに徐々に進行します。
ですが、冠動脈の動脈硬化を進行させる危険因子、高コレステロール血症、高血圧、喫煙、糖尿病、肥満、痛風、中性脂肪、運動不足、精神的ストレスなどに気をつけることにより、動脈硬化の進行は劇的に遅らせることが出来るわけですよ。
では、この心筋梗塞の症状の現れ方ですが、急性心筋梗塞は多くの場合、胸部の激痛、絞扼感、圧迫感として発症します。
胸痛は30分以上持続し冷や汗を伴うことが多く、重症ではショック状態に陥ることもあります。
それに伴って、呼吸困難、意識障害、吐き気などの症状がある場合もあると…
まぁ、実際胸を押さえて苦しがってるこんな症状の方を目の当りにしたら、救急車の要請ってなりますけど、高齢者では特徴的な胸痛でなく、息切れ、吐き気などの消化器症状で発症することもあります。
また、糖尿病の患者さんなどの場合、無痛性のこともあり、こうなるとなかなか周りも本人も、気付きにくいこともあるので、さらに注意が必要といえるでしょうねぇ…。
元々狭心症の患者さんで、症状の程度がいつもより強くなったり、回数が頻回になったり、軽い労作で誘発されるようになった場合には、不安定狭心症や心筋梗塞に移行する可能性があるので、ただちに専門医を受診するのが安全と言えるでしょう。
では、こういった恐ろしい心筋梗塞ですが、どういった治療の方法があるのでしょうか。
急性心筋梗塞の治療は一般的治療と特殊治療に分けられます。
一般的治療として数日間の安静・絶食、鎮痛薬、安定薬の投与、酸素吸入が必要です。抗血栓薬としてアスピリンは急性期から投与し、継続的に心電図を監視して重症の心室性不整脈が現れるのに対応できるようにします。
ですが、急性心筋梗塞は梗塞の範囲が広いほど予後が不良になるので、できるだけすみやかに詰まった冠動脈を再開通させる治療、再灌流(さいかんりゅう)療法が重要となりす。
再灌流療法には、静脈ないし冠動脈から血栓を溶解させる薬物を注射する方法(血栓溶解療法)と、バルーンによる拡張術やステントを留置する方法(冠動脈インターベンション)があります。
ですが、血栓溶解療法には出血性合併症の問題があり、血栓が溶けても高度の狭窄病変が残ることも多く、日本ではインターベンション治療が一般的に行われています。
発症6時間以内であれば、再灌流療法により心筋壊死の範囲を狭くすることが可能とされ、一般的には12時間以内がインターベンション治療の適応とされています。
というように、まぁ発症してしまえば、おお事になる心筋梗塞ですので、出来ることなら予防したいです。
この予防については、動脈硬化、狭心症なんかと同じように、脂質異常症(高脂血症)、高血圧、糖尿病、喫煙、高尿酸血症、肥満、運動不足、ストレスなどに気をつけるべきなんですね。
で前にも書きましたが、こういった因子は一つあると、飛躍的に増えてしまいます。
肥満、運動不足、高脂血症などは確実に連動してると言えますし、やはり高血圧にも、糖尿にもなりやすいわけです。
ですから、この「肥満」ってのを解消してしまえば、意外と他もうまくいくと思うんですがね。
肥満が解消されたら、その他の因子も自然と解消されていきますから…
そういう意味で何も良くない肥満…
もうすぐ夏なんて、今年は思い切ってダイエットしてみるなんてどうですか?
見た目が変われば、ストレスも軽減されるかもしれませんしね。
では、今週のイルネス辞典はこのへんで…
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
5月21日のサンデーイルネス(仮)でございます。
今回で12回目となり、およそ3ヶ月経ちましたねぇ…
少々は、みなさんのお役にたててるんでしょうかねぇ…
ま、ここに記しておけば、何かの時調べられるんでいつでも覗きに来てくださいな。
てことで、今週も小難しいイルネス辞典、いってみましょう。
今週は、先週の狭心症からの流れで「心筋梗塞」にいきたいと思います。
まぁ、そもそも狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患は、心臓を養う冠動脈の動脈硬化により血管の内腔が狭くなり、血液の流れが制限されて生じるわけです。
冠動脈が閉塞すると約40分後から心内膜側の心筋が壊死していきます。ざっくり言うとこれが心筋梗塞です。
壊死は次第に心外膜側へ波状に広がり6〜24時間後には貫璧性梗塞(壊死が心内膜から心外膜まで全層性に及ぶ)ものとなります。
この冠状動脈の動脈硬化が起きた場合でも、狭心症なら、心筋は壊死しないので、心臓本来のはたらきであるポンプ機能は正常に保たれます。
ですが、心筋梗塞では心筋が壊死しポンプ機能が障害されますから、心不全やショックを合併することもあり、かなりの予後不良と言えるでしょう。
最近の医学の進歩で急性心筋梗塞の死亡率は減少していますが、現在でも5〜10%程度とあなどれません。
急性心筋梗塞の半数には前駆症状として狭心症がありますが、残りの半数はまったく何の前触れもなしに突然発症するので、予知が難しいことが問題とも言えます。
つまり、心筋梗塞の前に狭心症の症状(特に胸痛など)が起きた場合は、予見もできますがってことやね。
何の前触れもなく、心筋が壊死とかしても誰も分かんないですし、気付いたときには手遅れって事にもなりかねません。
では、この恐ろしい心筋梗塞、原因は何か探っていきましょう。
って言っても、動脈硬化、狭心症ときての心筋梗塞ですから、大体の原因はかぶってきますよね。
従来、冠動脈の粥腫(おかゆ状の病変)は長年にわたって増大し、安定狭心症の状態から狭窄度の増大とともに不安定狭心症へ、さらには内腔が完全に閉塞することにより急性心筋梗塞を発症すると考えられてきました。
ですが最近では、不安定狭心症や急性心筋梗塞は、冠動脈壁の粥腫の崩壊とそれに引き続いて起こる血栓の形成のために冠血流が急激に減少するという共通の病態に基づいて発症するものと考えられるようになり、まとめて急性冠症候群と呼んだりもします。
ただし、すべてがこれら粥腫の崩壊に基づくものではなく、狭窄度が徐々に進行したもの、また日本では冠攣縮(れんしゅく・冠動脈の血管平滑筋の過剰な収縮)によるものも少なくありません。
とまぁ、言いだせばちょっと専門的になっちゃいますが、結局いくつか原因があるわけで、これ!と決めることはできないわけです。
ですが、粥腫は動脈硬化により形成されますし、この動脈硬化を防ぐことで、心筋梗塞の罹患率はかなり低下させられるわけですね。
動脈硬化は動脈が弾力性を失ってもろくなった状態で、基本的に、年齢とともに徐々に進行します。
ですが、冠動脈の動脈硬化を進行させる危険因子、高コレステロール血症、高血圧、喫煙、糖尿病、肥満、痛風、中性脂肪、運動不足、精神的ストレスなどに気をつけることにより、動脈硬化の進行は劇的に遅らせることが出来るわけですよ。
では、この心筋梗塞の症状の現れ方ですが、急性心筋梗塞は多くの場合、胸部の激痛、絞扼感、圧迫感として発症します。
胸痛は30分以上持続し冷や汗を伴うことが多く、重症ではショック状態に陥ることもあります。
それに伴って、呼吸困難、意識障害、吐き気などの症状がある場合もあると…
まぁ、実際胸を押さえて苦しがってるこんな症状の方を目の当りにしたら、救急車の要請ってなりますけど、高齢者では特徴的な胸痛でなく、息切れ、吐き気などの消化器症状で発症することもあります。
また、糖尿病の患者さんなどの場合、無痛性のこともあり、こうなるとなかなか周りも本人も、気付きにくいこともあるので、さらに注意が必要といえるでしょうねぇ…。
元々狭心症の患者さんで、症状の程度がいつもより強くなったり、回数が頻回になったり、軽い労作で誘発されるようになった場合には、不安定狭心症や心筋梗塞に移行する可能性があるので、ただちに専門医を受診するのが安全と言えるでしょう。
では、こういった恐ろしい心筋梗塞ですが、どういった治療の方法があるのでしょうか。
急性心筋梗塞の治療は一般的治療と特殊治療に分けられます。
一般的治療として数日間の安静・絶食、鎮痛薬、安定薬の投与、酸素吸入が必要です。抗血栓薬としてアスピリンは急性期から投与し、継続的に心電図を監視して重症の心室性不整脈が現れるのに対応できるようにします。
ですが、急性心筋梗塞は梗塞の範囲が広いほど予後が不良になるので、できるだけすみやかに詰まった冠動脈を再開通させる治療、再灌流(さいかんりゅう)療法が重要となりす。
再灌流療法には、静脈ないし冠動脈から血栓を溶解させる薬物を注射する方法(血栓溶解療法)と、バルーンによる拡張術やステントを留置する方法(冠動脈インターベンション)があります。
ですが、血栓溶解療法には出血性合併症の問題があり、血栓が溶けても高度の狭窄病変が残ることも多く、日本ではインターベンション治療が一般的に行われています。
発症6時間以内であれば、再灌流療法により心筋壊死の範囲を狭くすることが可能とされ、一般的には12時間以内がインターベンション治療の適応とされています。
というように、まぁ発症してしまえば、おお事になる心筋梗塞ですので、出来ることなら予防したいです。
この予防については、動脈硬化、狭心症なんかと同じように、脂質異常症(高脂血症)、高血圧、糖尿病、喫煙、高尿酸血症、肥満、運動不足、ストレスなどに気をつけるべきなんですね。
で前にも書きましたが、こういった因子は一つあると、飛躍的に増えてしまいます。
肥満、運動不足、高脂血症などは確実に連動してると言えますし、やはり高血圧にも、糖尿にもなりやすいわけです。
ですから、この「肥満」ってのを解消してしまえば、意外と他もうまくいくと思うんですがね。
肥満が解消されたら、その他の因子も自然と解消されていきますから…
そういう意味で何も良くない肥満…
もうすぐ夏なんて、今年は思い切ってダイエットしてみるなんてどうですか?
見た目が変われば、ストレスも軽減されるかもしれませんしね。
では、今週のイルネス辞典はこのへんで…
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院