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2024年01月17日 [からだのこと]

記憶にございません。

お疲れ様です。院長です。

1月17日の水曜日でございます。

1月も後半に入り、やはり寒いですな。

2月いっぱいは寒いですし、これからが本当の寒さとの戦いです。

ではネタにいきましょう。

なんでも、誤った記憶を思い出そうとすると、脳がサインを出すことが判明したんだとか…。

正しい記憶と間違った記憶を思い出すときとでは、脳の活動が大きく変わることが明らかになったそうなんです。

個人的に経験した記憶の中に「エピソード記憶」と呼ばれるものがあります。

長期記憶の1種で、いわゆる思い出の記憶と言われるものです。

米ペンシルベニア大学のチームは、ちょっとした工夫で人間に勘違いをさせて、間違ったエピソード記憶を思い出させるという実験を行ないました。

その結果、間違った記憶を思い出す直前、記憶を司る「海馬」にその前兆となるサインが現れることが明らかになったそうなんです。

こうした発見は将来的に、心的外傷後ストレス障害(PTSD)のような、記憶の混乱に関係する病気を治すヒントにもなるかもしれないとの事です。

誕生日のパーティや初めて行ったデート、あるいは最近学校であった笑える話など、特定の文脈(時間や場所など)に結びついた記憶のことを「エピソード記憶」といいます。

一方、もっと一般的な知識や情報についての記憶のことを「意味記憶」と言い、どちらも長期記憶とされています。

エピソード記憶は非常に個人的な記憶で、脳の「海馬」と呼ばれる領域で処理されていることが知られています。

私たちに大切な思い出があるのは、この海馬が正しく記憶を思い出してくれるおかげなのですが、時には間違った記憶を思い出してしまうこともあります。

そんなうっかりミスをした海馬で一体何が起きているのか、詳しいことはまだわかっていませんでした。

米ペンシルベニア大学のチームによる最新の研究は、この謎に挑んだものなんですな。

研究では、てんかん患者に協力してもらい(治療用の電極が脳に移植されており、正確なデータを入手できるため)、海馬の電気活動が観察されました。

実験ではまず、参加者たちに単語(例えば「ピザ」や「時計」といった無関係なもの)が書かれたリストが手渡され、それを暗記するよう指示されました。

しばらく後で、また別の単語リストが渡され、やはり記憶するように指示されました。

それから今度は暗記した単語を順番に思い出してもらいます。

ただし思い出すのは2番目のリストに載っていた単語だけです。

じつは最初のリストは、参加者に勘違いをさせるための仕掛けなんですな。

1番目のリストと2番目のリストは、手渡されたタイミングが違うため文脈が異なります。

参加者がうっかり1番目のリストの単語を口にしてしまったとき、それは文脈の違う記憶を間違って思い出したことになるわけです。

このとき、海馬では何か違うことが起きているのでしょうか?

研究チームはそれを調べたかったんですね。

その結果、正しい単語と間違った単語では、記憶を思い出す”直前”の海馬の電気活動が大きく違うことが明らかになったそうなんです。

誤った記憶を思い出そうとするとその前兆は単語を口にする1秒前に現れ、すぐに消えてしまうんだとか…。

面白いことに、同じ間違いでも、1番目のリストの単語を答えたときと、どちらのリストにも載っていない単語を答えたときでは、前者の海馬の活動の方が正解のそれに似ていたそうなんです。

研究チームは、両リストにある単語を口にしたときに海馬の活動が似ていたのは、それらを暗記したとき、同じ部屋の同じ席に座っていたからではないかと推測しているそうです。

つまり文脈がよく似ていたので、脳内の記憶も似たようなものになったと考えられるわけですな。

2つ目の実験では、花・果物・昆虫の3カテゴリーに分類された単語リストで、先ほどと同じような実験を行なっています。

これはテスト的には間違った単語でも、意味的には似ているような場合にどうなるのかを調べることが狙いでした。

例えば、参加者が花のリストを暗記した後で、正解の「ユリ」ではなく、不正解だが花である「ヒマワリ」を思い出したとします。

このときの海馬の活動は、「時計」のような花ではない単語を思い出したときと、何か違うのだろうかと…。

そしてこの実験でも、文脈の重要性が確認されたそうです。

同じ間違いでも、時計よりもヒマワリと答えたときの方が、正解のときの海馬の活動に似ていたんだそうです。

研究チームによれば、こうした発見は、さまざまな状況で作られる似たような記憶(例えば、今晩作った料理と昨晩作った料理)を区別する仕組みを説明している可能性があるという事らしいです。

また、記憶が混同される病気を治療するヒントにもなるかもしれないと…。

例えば、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の患者は、安全な場所にいるのに、恐ろしい目にあった過去と似たような状況になると、その時の記憶がよみがえり苦しむことがあります。

そのような脳の混乱を抑える方法がわかれば、PTSDを治すこともできるかもしれません。

なお現時点では、海馬で観察された電気活動の違いが、思い出しミスが起きる直接的な原因なのか、それとも何か別の根本的な原因があり、たまたまそれと一緒に起きているだけなのかどうかは不明です。

ですが、今後の研究で脳をさらに観察すれば、こうした謎も解明される可能性があるとのことです。

この研究も頑張っていただきたいですな。

ではまた〜。









京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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