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2022年10月19日 [動物のこと]

ウクライナのカエル

お疲れ様です。院長です。

10月19日の水曜日でございます。

10月も後半、徐々に冬色が出てきましたかね。

では今日のネタですが、今日は環境と動物の進化についてのお話しです。

自然環境と言うもの、毎日の変化としては気付きにくいものですが、長い歴史から見ると随分変化していきます。

現在でも、温暖化が進んでいき、気温がドンドン上昇していってます。

おそらく、ここ50年位を見ても、真夏の気温だけなら5℃くらいは上昇してんじゃないですかね。

わたくし院長の子供の頃は、30℃超えってのがマックス位だった気がします。

では、人間の身体はその気温に適応できるよう進化してんでしょうか…。

人間はそんなに変わってない気がしますねぇ…。

てことで、今日はそんな環境の変化に適応進化させられる動物の話です。

主役はカエル。

場所はあのウクライナ、チェルノブイリのお話しです。

1986年に史上最悪の原発事故が起きたチェルノブイリですが、事故から35年以上経ち、今や自然豊かな野生生物の宝庫となっています。

そのチェルノブイリで、動物に変化が起こってるそうで、スペインの研究者によると、以前は珍しかった黒いカエルが増えているんだとか…。

原発事故の影響で、周囲の自然環境は高濃度の放射線によって汚染されました。

チェルノブイリの黒いカエルは、そうした環境に「自然選択」を通じてうまく適応した結果だと考えられるそうなんです。

スペイン、オビエド大学のヘルマン・オリサオラ氏らの研究グループは、2016年からチェルノブイリの現地調査を進めています。

ここは原発事故から30年が経過した今、人間がいなくなったことで豊かな生態系が育まれ、野生生物が多く存在する、ヨーロッパ最大の自然保護区の 1 つとなりました。

現在では、さまざまな種類の絶滅危惧種が保護されています。

調査を開始してすぐ、損傷した原子炉のすぐそばで、非常に珍しい「イースタン・ツリー・フロッグ(Hyla orientalis)」が発見されました。

このカエルは通常明るい緑色だが、その個体にかぎっては体が真っ黒だったそうなんです。

多くの生物の黒は、「メラニン」という色素によるものです。

この色素は紫外線や放射線のエネルギーを吸収・放散して、その悪影響から細胞を守ってくれます。

人間のシミも同じ原理ですな。

紫外線を吸収して悪影響から守ってくれてるわけです。

さらに細胞内のイオン化した分子(活性酸素など)を取り除いてもくれます。

おかげで放射線による細胞のダメージは軽減されるわけです。

このカエルの発見をうけ、大々的にカエルの調査をすることになりました。

対象となったのは、ウクライナ北部の12ヶ所で、各地域の放射線汚染レベルはまちまちで、地球でもっとも汚染された地域もあれば、チェルノブイリの立入禁止区域から外れた地域もありました。

そこで200匹以上のツリーフロッグを調べたところ、立入禁止区域の個体は他の地域よりも体がずっと黒いことが明らかになったそうです。

2016年に見つかったカエルのように、真っ黒なものもいたそうです。

こうした色の黒さは現在測定できる放射線レベルとは関係がなく、原発事故当時にもっとも汚染が酷かった地域でよく見られたということです。

こうした結果は、放射線の影響で急激に進化が進んだだろうことを示しているといいます。

原発事故以前、少数派だった黒い個体は、メラニンのおかげで放射線に強かったと考えられるからです。

生き残る確率が高かった黒いカエルは、繁殖して数を増やしました。

こうして事故から10世代のうちに、チェルノブイリ立入禁止区域では、黒いカエルが主流派になったと考えられると…。

非常に速やかな「自然選択」の賜物ですな。

こうした研究は、放射線に汚染された環境において、メラニンが果たす保護機能を理解するきっかけとなります。

それはただの生物学的な関心というだけでなく、核廃棄物を扱う現場や宇宙探査など、さまざまな分野において応用が期待できるとのことです。

ですが、ウクライナと言えば、ただいま戦争の真っ最中です。

いい加減、この戦争、終わらせないといけないでしょう。

ホント、それが一番の環境破壊ですからね。

ではまた〜。







京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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