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2019年12月27日 [からだのこと]

コールドスリープ2

お疲れ様です。院長です。

12月27日の金曜日でございます。

さぁ、今年の診療もいよいよ明日で終わりでございます。

そして今年もあと4日で終了って事で、今年最後の支払い週間がやってきました。

これは毎月、ほんとにめんどくさい上に、嫌で仕方ないんですが、後の休みを楽しみに乗り切りましょう。

ってな感じで、もう身体は休みモードに入ってますが、最後の力を振り絞りましょう。

昨日、宇宙旅行にコールドスリープってなお話をしましたが、今日もそのコールドスリープってワードが登場します。

ですが、今日のコールドスリープは、昨日のとは少々違ったモンとなってます。

人間の体温は35度以下になると低体温症を発症し、命の危機に瀕します。

しかし、この低体温症のおかげで逆に命が助かるという出来事が、スペインに住むイギリス人女性の身に起こりました。

その女性は、ハイキング中に重度の低体温症を発症。意識を失い、心肺停止になったんですが、なんと6時間後に奇跡的に蘇生したそうです。

女性の治療にあたったバルセロナの病院医師らは「例外的なケース」としながらも、低体温症になっていたことが脳の更なる悪化を防ぎ、患者の蘇生に繋がったと明らかにしました。

事件としては、このスペインのバルセロナに住むオードリー・マーシュさん(34歳)が、11月3日の午後1時頃、夫とピレネー山脈にハイキングに出かけました。

ところが途中で吹雪に遭い、オードリーさんは寒さで話すことも動くこともままならなくなった後、その場で意識を失って倒れてしまいました。

この時、オードリーさんは重度の低体温症に陥ってしまい、救助隊を待つ間、オードリーさんの夫は、脈拍や呼吸、心臓の鼓動が一切感じられなかったことから「妻は死んでしまった」と信じ込み、悲しみに暮れたそうです。

2時間半後にようやく到着した救助隊が、現場でオードリーさんの蘇生を試みるわけですが、オードリーさんの体温は18度にまで低下しており、既に心肺機能は停止していました。

その後、バルセロナにあるバルデブロン病院にヘリコプターで搬送されたオードリーさんですが、バイタルサイン(生命兆候)は見られず、蘇生科の医師らも「死んでいるように見えた」と後に発言したほどで、誰もがオードリーさんは死亡したと思ったそうです。

しかし、オードリーさんが重度の低体温症に陥っていることを知った医師は、「逆に蘇生の可能性がある」と感じ、早急に治療を試みたんだそうです。

低体温症になれば、当然生命の危機に瀕します。

しかし、低体温状態で心停止状態になると、体の新陳代謝が低下しているため、各臓器が必要とする酸素と血液の量が減少し、体と脳の更なる悪化を保護する形になるともいえるんですね。

これが「コールドスリープ」状態なわけです。

そこで、医師は時間との闘いの中、血液を除去し、酸素を注入。

また、体外式膜型人工肺(ECMO)と呼ばれる特殊な機器を使用してオードリーさんの蘇生を試みました。

すると、体温が30度に上昇。ポジティブな兆候を感じた医師らが除細動器を用いて引き続き蘇生を試みたところ、オードリーさんは見事生還しました。

心肺停止後、蘇生まで実に6時間以上という時間がかかった事例は、スペインでも今回初めてだそうです。

こういうこともあるんですねぇ…。

普通、バイタルサインが消え、体温が18度、心肺停止状態になれば、医者は「死亡」と判断します。

まぁ、最後の悪あがきとして蘇生を試みたのか、勝算があったのかは分かりませんが、この状態の患者の血液を除去し、酸素を注入するという措置に出ました。

きっと、このお医者さん、エライ人やったんやろね(笑)

でないと、こんなこと出来ませんしねぇ。
  
処置にあたったアルグド医師によると、蘇生後のオードリーさんの回復は驚くほど早く、1週間以内にはICU(集中治療室)を出て、12日後には退院することができたそうです。

手の動きは、まだ完全には回復できていないそうですが、医師らが最も心配していた神経障害は見られず、オードリーさんは現在ほぼ、通常の生活を送ることができているとのことです。

つまり、なにもなかったかのように回復したわけですね。

これがまさに、オードリーさんが「コールドスリープ」状態、つまり「冬眠」していただけという事を物語ってるわけですよ。

昨日のブログにも書きましたが、これからの時代、この「コールドスリープ」ってワードが、チョコチョコ出てくると思われます。

みなさんもとりあえず覚えておいて下さい。

ではまた〜。



011227



京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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