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2019年09月09日 [からだのこと]

C・ディフィシル

お疲れ様です。院長です。

9月9日の月曜日でございます。

9月9日で、救急の日。

そのまんま(笑)

まぁ、救急の日と言えば笑い事ではなく、救急医療の大切さを広く知ってもらうために制定されている日で、各所で応急処置や、AEDの操作法などの講習会等が行われます。

この応急処置いかんで、助かるかどうかが決まる場合もありますし、知っておいて損はないでしょう。

この応急処置ってもの、仮に使い方を知っていたとしても本当に、医療現場で的確に使えるでしょうか。

例えば、AEDですが、わたくし院長ももちろん使い方は分かっています。

ですが、これ、万国共通の機械ではないんですよね。

つまり、メーカーによって若干使い方が違ったり、表示が違ったりするんですよ。

ですから、自分が講習等でならった機械と違う機械で、しかも、緊急事態に的確に使えるもんでしょうか。

そして、そんな事態が起こらない確率の方が高いわけで、何度も練習できるわけでもないですしねぇ。

そういう意味でも、全ての人が使い方を知っていたら心強いかと思います。

もし、そんな現場に居合わせてしまって、あなたの勇気で救える命があるかもしれませんから…。

ってことで、救急医療から始まりましたが、今日はそんな医療現場の怖いお話でもしてみましょう。

イギリスでこの程、手術後の人体と糖分が大好きという、病院で繁殖する恐怖の細菌が発見されたってお話です。

C・ディフィシル(クロストリディオイデス・ディフィシル)という細菌は、院内感染症でも頻度の高い「CDI感染症」の原因となる厄介な細菌です。

免疫力の低下している人や、抗生物質で腸内細菌が乱れた人に感染し、下痢や大腸炎を引き起こします。

アメリカでは年に25万人が感染し、1万4000人が死亡、日本でも患者1万人あたり1日に7.4人が発症するなど、決して少なくない感染症です。

ですが、新しい研究によると、今、C・ディフィシルは2つの種に進化しつつあるのだそうで、しかも、その片方は病院の環境に適応しているらしいんです。

進化の原因は、欧米文化の糖分たっぷりの食品と、病院で一般に使用される消毒剤なんだとか…。

糖分と消毒剤で進化するとはこれいかに?

英ウェルカム・サンガー研究所の研究チームは、ヒト・動物・環境内で生きているC・ディフィシルを906株集め、そのDNAの解析を試みました。

その結果、病院で採取された株には、共通して見られる特徴が備わっていることが判明、しかも系統群Aと呼ばれるそのグループは、別種になる境界線上にいるという事なんだそうです。

同種であると判定するためには95パーセント以上のDNAが同じでなければならないんですが、系統群Aの場合、DNAの共有率が別種との境界である94〜95%なんだそうです。

つまり、共有率がもう少し下がれば、もはやC・ディフィシルとはみなせなくなるわけです。

そしてこのグループには、病院で繁殖するにはぴったりの特徴が備わっているそうなんです。

まず、抗生物質への耐性を持ち、消毒剤で殺すこともできず、西欧文化の食事(特に手術後に出される流動食や柔らかい食事)に多く含まれる単糖を食べるんだそうです。

C・ディフィシル系統群Aを構成する株は、推定年齢7万6000歳であり、近代的な病院システムよりもずっと古くから存在しています。

しかし、研究の結果から、それらが特に勢力を拡大し始めたのは1600年代後半からであることがわかっている。

まさに近代的な薬が登場した時期ですな。

そして病院が発展するのと合わせて、ともに進化を続けてきたわけで、現在では手術後の人体をお気に入りの寝ぐらとしているそうなんです。

細菌が人体の環境に適応するという考えは新しいものではないですが、遺伝学的ツールを利用してその進化を調べれば、また新しい治療法のヒントが見つかる可能性もあるかもしれません。

たとえば、病院の食事を単糖や炭水化物が少ないC・ディフィシルが好まないものに切り替えたり、腸内細菌叢を乱さない標的治療薬を開発するといったやり方ですな。

でも、まぁ、彼ら細菌達も形を変えるのは得意ですから、永遠のいたちごっこになるんでしょうな。

とは言え、これだけの犠牲者が出る感染症ですから、早いとこなんとかしてもらいたいもんですな。

ではまた〜。



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教徒中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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