
2025年05月20日 [色々なこと]
AIの物忘れ
お疲れ様です。院長です。
5月20日の火曜日でございます。
何でも今日は「世界ミツバチの日」なんだそうですよ。
では元気にネタいきましょう。
AIは使い方次第で非常に便利な技術であり、さまざまな分野で研究が進められています。
しかし、その一方でいくつかの弱点もあると言われています。
その一つが、新しいことを学ぶと、それまで覚えていたことが大幅に失われてしまう「記憶の消失(壊滅的忘却)」問題です。
この問題を解決する新技術が発表されました。
ドイツの研究チームは、人間の脳の学習方法をまねた新しい電子部品「メモリスタ」を開発しました。
この新型メモリスタは、デジタルとアナログの両方の性質を持ち、より柔軟な学習が可能になるそうです。
さらに、人間の脳が持つニューロン同士のつながり(シナプス)の強さを調整する能力を模倣することで、新しい知識を学んでも過去の記憶が失われず、「記憶を消さずに学習を続ける」ことができるそうなんです。
現在のAI(人工知能)は、ディープラーニング(深層学習)によって知識を増やしますが、新しいことを学ぶたびに過去の記憶が上書きされ、忘れてしまうことがあるそうです。
この現象は「記憶の消失(壊滅的忘却)」と呼ばれ、AIが長期的に学習し続けることができない弊害となっています。
一方、人間の脳はこの問題を回避する仕組みを持っています。
脳の神経細胞(ニューロン)は、学習の際にシナプスの強さを調節し、古い記憶を守りながら新しい情報を蓄積します。
この能力は「メタ可塑性」と呼ばれ、人間が効率よく学習できる理由の一つとなっています。
ドイツのユーリッヒ総合研究機構のイリア・ヴァロフ氏らの研究チームは、この仕組みをAIに応用しようと、新しい電子部品「メモリス」を開発しました。
この最新式メモリスタを活用すれば、AIが記憶を失わずに学習を続けられる可能性があるという話です。
メモリスタは、「メモリ(記憶)」と「レジスタ(抵抗)」を組み合わせた名前の電子部品で、電圧によって抵抗値が変化し、その状態を記憶することができます。
これは、人間の脳のシナプスが信号の強さによって変化する仕組みに似ています。
現在のコンピューターでは、データを処理する「プロセッサー」と情報を保存する「メモリー」が別々に存在しています。
しかし、メモリスタを活用すれば、計算と記憶を同じ場所で行うことが可能になり、より効率的なAIチップの開発につながると期待されています。
これまでのメモリスタの仕組みには、大きく「ECM(Electrochemical Metallization)」と「VCM(Valence Change Mechanism)」の2つがありました。
ECMメモリスタは、2つの電極間で金属イオンを移動させ、金属フィラメント(導電ブリッジ)を形成し、それによって抵抗値を変化させます。
このタイプは、スイッチング電圧が低く、反応速度が速いという長所があります。
ただし、形成されたフィラメントは構造的に不安定で、電圧を反転させることで溶解してしまいます。
その結果として、動作が不安定で、寿命が短くなります。
一方、VCMメモリスタは、金属イオンではなく酸素イオンの移動を利用して、抵抗を制御します。
長所は、安定性が高いことですが、そのかわり高い電圧が必要になります。
新たに開発されたメモリスタは、ECMとVCMの両方の長所を組み合わせたものだそうです。
その仕組みは「FCM(Filament Conductivity Modification)」と呼ばれ、フィラメントは酸素イオンとタンタルイオンの移動によって形成されます。
これは完全には溶解しないため非常に安定しており、その結果として、製造の歩留も改善され、寿命も長いそうです。
FCMメモリスタのもう1つの特徴は、デジタル的にもアナログ的にも動作できることです。
信号を0か1の2つの状態で表すことも、連続的な状態として扱うこともできます。
じつはこの特徴が、AIの”物忘れ”を防ぐうえできわめて重要なんだそうです。
そして今回の新型メモリスタにも、これと同様の機能があります。
ヴァロフ博士によれば、新型メモリスタは「独自の特性により、変調を制御して記憶された情報が失われないようにできる」のだとか…。
このメモリスタの有効性は、すでにシミュレーションによって確認されているとのことで、今後はさらに安定したメモリスタの開発を続けていく予定であるそうです。
ま、AIもドンドン人間に近づいてくれば、物忘れなんてことがあってもいい気はしますけどね(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
5月20日の火曜日でございます。
何でも今日は「世界ミツバチの日」なんだそうですよ。
では元気にネタいきましょう。
AIは使い方次第で非常に便利な技術であり、さまざまな分野で研究が進められています。
しかし、その一方でいくつかの弱点もあると言われています。
その一つが、新しいことを学ぶと、それまで覚えていたことが大幅に失われてしまう「記憶の消失(壊滅的忘却)」問題です。
この問題を解決する新技術が発表されました。
ドイツの研究チームは、人間の脳の学習方法をまねた新しい電子部品「メモリスタ」を開発しました。
この新型メモリスタは、デジタルとアナログの両方の性質を持ち、より柔軟な学習が可能になるそうです。
さらに、人間の脳が持つニューロン同士のつながり(シナプス)の強さを調整する能力を模倣することで、新しい知識を学んでも過去の記憶が失われず、「記憶を消さずに学習を続ける」ことができるそうなんです。
現在のAI(人工知能)は、ディープラーニング(深層学習)によって知識を増やしますが、新しいことを学ぶたびに過去の記憶が上書きされ、忘れてしまうことがあるそうです。
この現象は「記憶の消失(壊滅的忘却)」と呼ばれ、AIが長期的に学習し続けることができない弊害となっています。
一方、人間の脳はこの問題を回避する仕組みを持っています。
脳の神経細胞(ニューロン)は、学習の際にシナプスの強さを調節し、古い記憶を守りながら新しい情報を蓄積します。
この能力は「メタ可塑性」と呼ばれ、人間が効率よく学習できる理由の一つとなっています。
ドイツのユーリッヒ総合研究機構のイリア・ヴァロフ氏らの研究チームは、この仕組みをAIに応用しようと、新しい電子部品「メモリス」を開発しました。
この最新式メモリスタを活用すれば、AIが記憶を失わずに学習を続けられる可能性があるという話です。
メモリスタは、「メモリ(記憶)」と「レジスタ(抵抗)」を組み合わせた名前の電子部品で、電圧によって抵抗値が変化し、その状態を記憶することができます。
これは、人間の脳のシナプスが信号の強さによって変化する仕組みに似ています。
現在のコンピューターでは、データを処理する「プロセッサー」と情報を保存する「メモリー」が別々に存在しています。
しかし、メモリスタを活用すれば、計算と記憶を同じ場所で行うことが可能になり、より効率的なAIチップの開発につながると期待されています。
これまでのメモリスタの仕組みには、大きく「ECM(Electrochemical Metallization)」と「VCM(Valence Change Mechanism)」の2つがありました。
ECMメモリスタは、2つの電極間で金属イオンを移動させ、金属フィラメント(導電ブリッジ)を形成し、それによって抵抗値を変化させます。
このタイプは、スイッチング電圧が低く、反応速度が速いという長所があります。
ただし、形成されたフィラメントは構造的に不安定で、電圧を反転させることで溶解してしまいます。
その結果として、動作が不安定で、寿命が短くなります。
一方、VCMメモリスタは、金属イオンではなく酸素イオンの移動を利用して、抵抗を制御します。
長所は、安定性が高いことですが、そのかわり高い電圧が必要になります。
新たに開発されたメモリスタは、ECMとVCMの両方の長所を組み合わせたものだそうです。
その仕組みは「FCM(Filament Conductivity Modification)」と呼ばれ、フィラメントは酸素イオンとタンタルイオンの移動によって形成されます。
これは完全には溶解しないため非常に安定しており、その結果として、製造の歩留も改善され、寿命も長いそうです。
FCMメモリスタのもう1つの特徴は、デジタル的にもアナログ的にも動作できることです。
信号を0か1の2つの状態で表すことも、連続的な状態として扱うこともできます。
じつはこの特徴が、AIの”物忘れ”を防ぐうえできわめて重要なんだそうです。
そして今回の新型メモリスタにも、これと同様の機能があります。
ヴァロフ博士によれば、新型メモリスタは「独自の特性により、変調を制御して記憶された情報が失われないようにできる」のだとか…。
このメモリスタの有効性は、すでにシミュレーションによって確認されているとのことで、今後はさらに安定したメモリスタの開発を続けていく予定であるそうです。
ま、AIもドンドン人間に近づいてくれば、物忘れなんてことがあってもいい気はしますけどね(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院