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2025年05月14日 [からだのこと]

乳糖不耐性

お疲れ様です。院長です。

5月14日の水曜日でございます。

何でも今日は「温度計の日」なんだそうですよ。

では元気にネタいきましょう。

牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしたり下痢を起こすという人は少なくありません。

これは、牛乳に含まれる乳糖を体内で適切に消化分解できない「乳糖不耐性」だからです。

病気ではないのですが「乳糖不耐性」は日本を含む、中国、韓国、モンゴルなどの東アジア人にとても多いと言われています。

実は乳糖を分解できるかどうかは遺伝子によって決まるのですが、新たな研究によると、東アジア人の25%の人々は乳糖を消化分解できることがわかりました。

その遺伝子は、ネアンデルタール人から受け継がれた可能性があるそうです。

牛乳に含まれる糖質で、炭水化物の一種「乳糖(ラクトース)」を消化・吸収するには、「ラクターゼ」という酵素が必要になります。

古くから酪農が発達したヨーロッパ、特に北欧系の人々のほとんどが酵素を働かせるためのラクターゼ遺伝子を持っています。

ところが東アジア人の多くは、この遺伝子が母乳を飲む子供の頃にしか働いてくれず、大人になると機能を停止してしまうそうなんです。

そのため、遺伝的に乳糖をうまく消化・吸収できず、お腹を壊しがちになるわけです。

実は東アジア人の多くがこうした「乳糖不耐性」という体質です。

その一方で、牛乳を飲んでも平気な乳糖耐性のある東アジア人も少数派ながら存在します。

中国科学院大学をはじめとする研究チームは、乳糖不耐性の人たちの遺伝的な共通点を探るために、東アジア系・ヨーロッパ系・アフリカ系の人々のゲノムを分析しました。

その結果、東アジア人の25%が持つラクターゼ遺伝子は、アフリカ系やヨーロッパ系の人々とは違うものであることがわかりました。

従来の学説では、乳糖耐性は人類が酪農を始めた5,000〜10,000年前に進化したと考えられてきました。

牛やヤギを飼い、乳を飲む習慣が生まれたことで、乳糖を消化できる遺伝子を持つ個体が生存に有利になり、徐々に広がったというわけです。

しかし、今回の研究では、東アジアの乳糖耐性に関わる遺伝子がそれよりもはるか以前に進化していた可能性が示されました。

では、その遺伝子はどこからやってきたのでしょう?

この特異な遺伝子の起源を探るため、研究チームは東アジア人の遺伝子をネアンデルタール人のDNAと比較しました。

その結果、この乳糖分解の為の遺伝子がネアンデルタール人から受け継がれた可能性が高いことがわかったそうです。

我々の祖先がネアンデルタール人と愛を育むことで、ラクターゼ遺伝子を受け継いだ可能性があるということです。

そしてこの遺伝子は、牛が家畜となり、人類が牛乳を飲む前に登場したとても古いものだということです。

ではネアンデルタール人は、ラクターゼ遺伝子をどのように発達させたのでしょう?

確かなことは不明ですが、ネアンデルタール人起源のラクターゼ遺伝子には、何らかの感染症を防ぐ効果があるらしいことがわかっています。

つまりネアンデルタール人はこの遺伝子のおかげで病気から身を守ることができたわけです。

その結果、牛乳を消化できる体を手に入れたようなのです。

ネアンデルター人が消えた後も、東アジア人にこの遺伝子が残った理由もそこにあります。

大昔の東アジア人は牛乳を飲まなかったかもしれませんが、この遺伝子のおかげで病気にならずに済んだようなんです。

そしてその遺伝子を受け継いだ4人に1人は、乳糖に耐性を持ち、牛乳を飲んでもお腹の調子が悪くならないわけなんですね。

まぁ、日本人にも一定数はいますよね。

わたくし院長もあまり得意ではないです。

ではまた〜。





京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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