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2021年09月19日 [からだのこと]

(238)サンデーイルネス(仮)先天性股関節脱臼について

お疲れ様です。院長です。

9月19日のサンデーイルネスでございます。

9月も折り返しを過ぎ、後半戦に突入してきましたね〜。

今年はなんだかまともに秋がきてるようで、まだまだ暑いもありますが比較的良い感じの秋じゃないですかね。

もうすぐ秋分の日もきますし、秋到来ってことですな。

秋と言えば、まぁ食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋と、何をするにも良い季節ってことですが、まだ熱中症にも気をつけないといけませんよ。

これからは朝晩で寒暖差が出たりして、余計に身体には負担がかかったりするもんです。

体温調節できる服装なんかが好ましいですな。

それと、いわゆる「夏の疲れ」ってのが出だすのもこの頃です。

夏の間に無理をした身体を、うまくケアしながら、短い良い季節を楽しむようにしましょう。

と言っても、今年もコロナが蔓延だけどね(笑)

去年も、暑い時期が過ぎて、秋冬は要警戒ですよ、なんて言ってましたが、今年の方が状況的には悪いですから、どうしようもありませんな。

てことで、本題に入っていきましょう。

今日のイルネス辞典は、「先天性股関節脱臼」について解説していきたいと思います。

まずはどんな病気かと言いますと、先天性股関節脱臼とは、出生時または生後数カ月の間に、大腿骨の骨頭が寛骨臼(かんこつきゅう)から脱臼した状態を指します。

完全脱臼だけでなく亜脱臼も含めることが多い傾向にあります。

「先天性」という名称に反し、出生時すでに脱臼が完成していることは少なく、むしろ出生後、徐々に骨頭が転位し脱臼へと進んでゆくことの方が多いと言われています。

では原因は何かということですが、先天性股関節脱臼の原因は複数あります。

出生前要因として骨盤位(こつばんい)(とくに単殿位(たんでんい))、双角(そうかく)子宮、子宮筋腫(きんしゅ)、多胎(たたい)、羊水過小などが関与しており、胎児の不良肢位が発症につながると考えられます。

またこのほかに遺伝的要因、臼蓋(きゅうがい)が浅いこと、関節が緩いことも原因となりうることが指摘されています。

一方、出生後要因として窮屈なおむつ(巻きおしめ)、厚着、抱き方(横抱き)などがあげられています。

これらは乳児の下肢を伸ばした状態で強制固定することにより、脱臼を発生させると推定されています。

事実、日本では1970年代の予防活動により、発生頻度が2%から0.1〜0.2%へと激減しました。

症状の現れ方として、先天性股関節脱臼が放置されたり、治療がうまくいかない場合は、歩行の発達が遅れ、歩行開始後には跛行(はこう)(片足が正常に動かず、引きずるように歩くこと)が顕著になります。加齢とともに変形性股関節症が進行し、人工関節手術に至る例も少なくありません。

新生児・乳児においては、医師が視診で下肢の動き、皮膚のしわ、角度、長さの左右差、触診で股関節の開排(外側へ広げる)制限やクリック(骨頭が寛骨臼内に戻された時の音)を認めることにより診断され、乳児健診における重要なチェック項目になっています。

股関節脱臼の疑いが強い時は、整形外科専門医による経過観察が行われます。

補助診断としてはX線検査や超音波検査が行われます。年長児では、腰椎前弯(ようついぜんわん)の増強、跛行、トレンデレンブルグ徴候(患側の下肢で立った時、骨盤が健側に沈下する現象)がみられます。

では治療の方法ですが、先天性股関節脱臼の治療法としては、まず生後3〜4カ月からリーメンビューゲルという装具を装用します。

乳児期には約80%がリーメンビューゲルにより自然整復されます。

整復率は亜脱臼ではきわめて高く、完全脱臼では半分程度に下がります。

残る20%弱の症例では、乳児期後半に手による整復が、多くは全身麻酔下で行われます。

それでも整復されなかった症例には、幼児期に手術(ルドルフ法など)が行われます。

手による整復や手術のあとにはギプス固定が行われます。

しかし術後に骨頭壊死(えし)を生じやすいことなど、治療には困難が多く、再手術がしばしば行われます。

先天性股関節脱臼が疑われたら、小児の整形外科専門医の診察を受け、おむつの当て方、抱き方、リーメンビューゲルの装用法などについて指導を受けるようにして下さい。

いかがでしたか。

では次回のイルネス辞典をお楽しみに〜。





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