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2020年03月22日 [からだのこと]

(160)サンデーイルネス(仮)インフルエンザ脳症・脳炎について

お疲れ様です。院長です。

3月22日のサンデーイルネスでございます。

12月、1月、2月と日数が少ない月が並んでたんで、今月は長く感じます。

今年はかなりの暖冬でしたから、ボチボチ桜も咲きだしそうですね。

まぁ、連日の報道でもう飽きてきてると思いますが、新型コロナの影響で今年はお花見も規模縮小されるでしょうし、静かな春になりそうです。

暖かくなったら、少しはコロナも落ち着きますかねぇ…。

暑いと死ぬなんて話も聞きますが、それは関係ないって言ってる人もいましたし、実際どうなんでしょう。

まぁ、普通のウイルスの場合で考えると、乾燥している方がフワフワ飛びやすいのは事実でしょうね。

ですから、春の暖かさ程度ではなんら関係ないでしょうけど、梅雨辺りにくれば湿度の関係で飛沫も飛びにくくはなるでしょうし、感染率は下がるかとは思います。

って、梅雨いうたら6月ですからね。

そこまで収束してなかったら、一体どれ位が感染してることやら…。

まだまだ先が見えない状態ですが、今は出来るだけ一人一人が感染しない努力をするしかないですもんね。

ってことで、本題に入りますが、今日のイルネス辞典は、「インフルエンザ脳症・脳炎」について解説していきたいと思います。

ここへきてインフルエンザですわ(笑)

よく新型コロナとインフルエンザは比較されますが、その部分も踏まえて解説していきましょう。

特に今日はインフルエンザの「脳症・脳炎」にスポットを当てていきたいと思っております。

まず、日本では1990年代以降、冬期インフルエンザ流行期を中心に年間約100例の小児の急性脳症・脳炎が報告されています。

急速に進行する意識障害、肝機能障害を示すライ症候群、視床(ししょう)病変を中心とした急性壊死性脳症(きゅうせいえしせいのうしょう)などと類縁疾患群を形成しています。

インフルエンザに伴い急性の意識障害などがみられますが、髄液所見でウイルス細胞数が増加していない急性脳症型が多くみられ、髄液での細胞数増加のみられる脳炎型は少数にとどまります。

インフルエンザA、B亜型ではA(H3N2)型での頻度が高いとされています。

ウイルス学的検索では、髄液からのPCR検索でインフルエンザウイルスは陰性で、末梢血のサイトカイン・インターロイキン(IL)‐6の上昇がみられ、直接のウイルスによる侵襲(しんしゅう)というより高サイトカイン産生とそれによる発症機序が考えられています。

と少し難しい話になりましたが、まず症状としては、高熱、鼻水、咳、関節痛などのかぜ症状に続き、意識障害、けいれん、異常言動・行動などが高頻度にみられます。

検査と診断として、脳波、MRI検査、生化学検査、インフルエンザウイルスに対する迅速診断キットによる抗原検査、抗体・PCR検査を行います。

大きな声で呼びかけると眼をあける程度の意識障害、頭部CT検査でのび漫性低吸収域、視床など局所性病変、脳幹浮腫(のうかんふしゅ)などがあると診断が確定します。

治療としましては、支持療法として意識レベルの評価、体温、呼吸数、血圧等のモニタリング、気道の確保、けいれんへの対策が大切です。

特異的治療としては、抗ウイルス薬(オセルタミビル〈タミフル〉、ザナミビル〈リレンザ〉)、メチルプレドニゾロン・パルス療法、ガンマグロブリン大量療法・低体温療法などがあげられます。

アセチルサリチル酸(アスピリン)、ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸は予後のリスク因子にあげられ、用いてはならないとされています。

インフルエンザに続いて意識障害、けいれん、異常言動・行動がみられた場合、この病気が疑われます。

緊急に二次または三次医療機関への受診をおすすめします。

この二次、三次というのは、普通の‌救急病院を、一次救急とし、二次は24時間体制で救急患者の受け入れができるようになっている病院であり以下のような条件を満たしている施設です。

・手術治療も含めた入院治療を提供できる設備が整っていること
・救急医療の知識と経験が豊富な医師が常に従事していること
・救急患者のための専用病床が整備されていること

因みに三次となると、一次救急や二次救急では対応できない重症・重篤患者に対して行う医療機関で、三次救急の指定を受けている病院には救命救急センターや高度救命救急センターが設けられており、24時間体制で救急患者の受け入れを行っています。

あと、インフルエンザ脳症・脳炎とは異なるのですが、タミフル脳症と呼ばれる症例もございます。

これは、2007年2月、オセルタミビル(タミフル)服用後の異常行動が発現し、転落等の事故に至った10歳以上の未成年者の報告が続きました。

インフルエンザ脳症との関連、この薬剤の中枢への影響など不明な点が残されているんですが、未成年者への投与に際しては注意が喚起され、保護者には小児・未成年者がタミフル服用後、一人にならないよう配慮を求めるとの警告が出されています。

これは脳症とはいえないとは思いますが、非常に注意が必要です。

いかがでしたか。

インフルエンザは風邪の延長くらいに考えてる方も多いと思いますが、脳症を起こすと後遺症が残ったり、死亡するケースもありますから注意が必要です。

では、次回のイルネス辞典をお楽しみに〜。


020322


京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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