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2016年07月11日 [からだのこと]

眠れない奇病と眠りたい今日。

お疲れ様です。院長です。

7月11日月曜日。

今週も始まりましたよ〜

何となく、身体が重い月曜日。

前にもお話したかもしれませんが、やはり日頃の疲れからか、日曜日は結構寝ちゃいます。

朝も遅くまで寝てますし、昼寝、宵寝しちゃうこともあるわけで、つまりは日曜の夜、眠れないんですね。

まぁ、眠れないって位ですから、寝なくてもいいんですけどそのツケが月曜日にくるわけですわ。

そこで、学習して日曜日、寝すぎないようにすればいいんですけど、チャンスとばかりに寝だめしちゃうんですよねぇ〜…


てことで、今日のお話はそんな寝すぎて寝れないっなんて、贅沢じゃいって言われそうな、ほんとに眠れない人の話。



いってみよ。



どうあがいても眠ることができず、体や脳の機能を回復するチャンスがまったくなくなる、究極の不眠症ともいうべき恐ろしい病があるそうで…

その名は、「致死性家族性不眠症(FFI)」という疾患で、1000万人に1人以下の割合で起こると言われる非常に珍しい遺伝子異常の病気です。

今のところ治療法はなく、発症後の余命は多くの場合約2年以内とされ最終的には死に至るといいますから、なかなかの難病と言えるでしょう。



この「致死性家族性不眠症」(以下FFI)はあまり世間に知られていないそうで、それには理由があり、この遺伝子を持っている家系の人が沈黙を保っているからだそうです。

自分の子どもにこのような残酷な運命が待ち受けているとは、誰も思いたくないでしょうし、いつ家族の誰が発症するかはまるでわからず、治療法もないとなれば、誰もが話題にしたがらないのも当然と言えるかもしれません。


しかし、最近は自分の家系を苦しめてきたこの病気について、あえてオープンにすることを選ぶ家族もでてきています。

イタリア、ヴェネチアに住むシルヴァーノという男性は、1980年代に53歳でこの不治の病に屈しました。彼の父親とふたりの姉妹も同じ病で亡くなっている。

彼は自らの遺志で、この病の原因究明のために自分の脳を提供し、この研究は、『眠れない一族 食人の痕跡と殺人タンパクの謎』という本にまとめられました。

著者のダニエル・T・マックスは、シルヴァーノの家系を18世紀後半までさかのぼってこの病についてかなり調べたそうです。

 
その後も、シルヴァーノの姪の夫と、その友人ピエトロ・コルテリのふたりの医師によって、さらに調査が進められました。

結果的には、シルヴァーノやその家族の命を救うことはできなかったわけですが、シルヴァーノが提供した脳の徹底的な調査によって、ついにこの病の原因のひとつがわかりました。



FFIの原因物質は、遺伝子異常によって蛋白質のプリオンが変形し、脳内に蓄積してしまうことが元凶だという事をつきとめたんだそうです。



プリオン?


聞いたことある人もいるでしょう。


このプリオンとは狂牛病やヤコブ病といった疾患の原因となる物質です。



で、このFFIではどういうわけか、中年期にだけこの変形プリオンが異常に増殖して、脳内にたまり始め、ニューロンに害を及ぼすという機序をたどるというところまでは突き止められました。


そして、その後も続けられてきた調査によって、プリオンはまわりの環境に対するわたしたちの自律反応を調整していることが分かっています。

ですから、これが壊れると脳内がめちゃくちゃになってしまい、異常な発汗や瞳孔の収縮、無気力、便秘、慢性不眠症などの症状があらわれるんだそうです。


そしてFFIでは、不眠に苦しむだけでなく、周囲に対する知覚や意識がなくなる人事不省になることもあるそうで、これは深い眠りのときにあらわれるレム睡眠の状態と似ていて、患者は夢を行動で表わしているらしいです。

つまり、夢遊病の様に、夢で見ていることを行動としておこしているようなんです。



そして、FFIの患者は、眠れない以上、発症すると肉体的にも精神的にも急速に衰えて、2年以内に死んでしまいます。

しかし、1990年代にはこの運命に抗おうとした患者がいました。

FFIの遺伝子を持っていたアメリカ人男性は、ただ死を待つだけでなく、常軌を逸しているようなものも含めて、ありとあらゆる治療法を試したそうです。

ビタミンのサプリを飲み、定期的に運動して全身の健康状態を改善させ、ケタミンや笑気(一酸化二窒素)などの麻酔薬まで用いたそうです。


そして、彼はジアゼパムのよう睡眠薬も乱用しました。

なにせ眠れないんですから、それは当然の選択といえるかもしれません。


ですが、睡眠薬を服用しても、15分程度のうたた寝しかできませんでした。これではちゃんと睡眠をとったことにはならないですし、薬の副作用で体調を悪くするだけという最悪の結果に終わります。


そして、こうした様々な治療によって、ひどい健忘症に悩まされるようになり、ついに命を落としてしまいます。


しかし、一般的なFFI患者よりは命を長らえたことは確かだったため、医師たちはFFIでも寿命を延ばす方法がほかにあるのではないかと思うようになりました。

医師達は少なくとも自分たちができることがなにかあると言える可能性が開かれたと感じたそうで、これをきっかけにさらに研究がすすんでいくわけです。



そしてプリオンにたどり着いたことで、研究者たちはFFIの治療法発見に近づいたかもしれないと信じて、ついに昨年、ドキシサイクリンという新薬の臨床試験で、この薬がプリオンがくっついて密集するのを防ぐ可能性があることを発表しました。

つまり、FFIになる危険性のある人の体内にプリオンがたまるのを十分に阻止することができる可能性があるという事で、そうすれば、病気の進行を遅らせたり、妨害することができるかもしれないと…


ということで、この臨床実験を行いたいんですが、なにせ1000万人に一人という難病です。日本人なら全人口のなかで、12〜13人しかいないわけです。

そうそうデータが集まらないということと、当然被験者がいません。



しかも、自分たちにこの呪いがかかっていて、いつ発症して死ぬかもわからないわけですから、それを世間に公表したくないという気持ちも分かりますしね。



ですが、そんな呪いに立ち向かう姉弟が見つかります。


オーストラリアのクイーンズランドに住む若い姉弟がFFIに気づいたのは、まだ10代の頃のことでした。祖母がこの病を発症し69歳でこの世を去ってから、立て続けに、叔母は42歳、母は61歳、叔父は20歳で死んでいきます。
 
そして、この若い姉弟も、現在、異常遺伝子を持っていると診断されています。

いつ、どのようにこの病が襲ってくるかはまったくわからない状態で、日々恐怖に慄いているわけです。



これはほんとに地獄のような日々でしょうね…


発症してしまえば最後、治療法はなく、2年以内に死亡するわけです。

しかも、その過程がかなり辛いと思われますしね…


毎日寝れずに、幻覚と戦いながら衰弱していくわけですからね…



「自分たちは若くして発症しなけばいいと思っているけれど、それは明日起こるかもしれないし、実は危険ゾーンにいるけれど、あとたっぷり10年の猶予があるのかもしれない。今から発症するまでの間に、治療法が見つかることを祈るだけ」

 
二人の姉弟はこう話しているそうです。


そして、勇敢にもこの遺伝子を持っていることを公にし、その治療法を探す研究に協力しているというわけです。



今現在まだその治療法は確立されていませんが、こういった勇気ある行動が、必ず身を結ぶ日が来るでしょう。




でも、世の中にはたいへんな病気もあるんやねぇ…




どれだけ疲れていても、眠ることが出来ない。


そして、身体は衰弱して死んでいく…




考えただけでゾッとするし、一刻も早く治療法が見つかることを祈るしかないですね。


てことで、今日はそんな話でした。



幸いにも、月曜日は眠くてしかたありません(笑)




とにかく今日を乗り切り、今晩はゆっくり寝ましょう〜






ではまた〜



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京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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